2016.09.04更新

 

こんにちは、NPOふくりび理事長赤木です。

今日は、「子供たちへのがんの告知とウィッグの関係性」について、お客様から教えていただいたことを書こうと思います。

医療用ウィッグ 人毛

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5年前にウィッグを作ったお客様、当時小学生と中学生の2人の息子さんを持つワーキングママでした。
「絶対にウィッグだということがバレないように、家でも、お風呂も寝る時もずっとかぶるから」と強く言い切るのには理由がありました。
子供さんに発達障害があり、色々なことに敏感で、変化に弱い、いつもお母さんにべったり。髪が抜けた自分を見たら、ショックが大きすぎて、学校に行けなくなったりするだろうと。
僕たちは、このお客様の強い想いを受け、お客様が大事にしている価値観を、一緒に大事にしようと、「絶対バレないように作戦」を練りました。

1年半ほどウィッグを使用し、途中パーマもかけたり、ヘアスタイルをチェンジしながら、定期的にメンテナンスに通ってくださいました。夏どんなに暑くても家でもウィッグを外せないので、暑さ対策の色んなグッズを一緒に試しました。
なかなか生え揃わない前髪をカバーするためにトップピースを作って、脱かつらをした時、一緒に万歳をしました。
その数日後、息子さん2人の髪を切りにやってきた彼女は、子供たちに、1年半ずっとウィッグだったことを明かしました。
「全然わかんなかったよ」と。子供たちは、本当は気づいていたのかもしれません。
でも、お母さんは大満足で、大きな口を開けて、ゲラゲラ笑っていました。
秘密の作戦は、大成功でした。
その後、旦那さんの仕事で関東に転勤になると言って来てくださった最後の来店から、3年が過ぎた先日、ちょうど5年前の彼女と同じ病院に通っているお客様のウィッグを作っている時に、
「近くのお友達に会いに来て、絶対寄ろうと思ってー」と突然彼女が現れました。
関東の病院で継続治療中ということですが、「子供も大学生になったよ、また一緒に来たいなー」と、元通りのかわいいボブスタイルの彼女は元気に帰って行きました。
「あの時、色々一緒に考えて試したこと、今の患者さんのためになっています、ありがとうございます」とお伝えしました。

全ての出来事が繋がっていると思う1日でした。

ふくりびの医療用ウィッグの相談に来る方の多くは僕の同世代の40代~50代、
がん患者である前に、母親という役割を担っている方も多い。
「子供たちにショックを与えたくない」
「急に髪型が変わったら、子供たちが変に思う」
「子供と一緒のベットで眠るのに、枕に抜けた髪がたくさん落ちていたらどうしたら良いのか」
毎日こんな相談を受けながらウィッグを作っています。

どのタイミングで、どの程度病気のことを子供たちに伝えるのか。
一概に何歳だからこの程度を話す、という答えがあるわけでもなく、特性や性格、また親との関係性によっても違う難しい問題。
色んな考え方や、記事もあるけれど、その家族ごと、それぞれ大切にしていることもある。

http://www.asahi.com/articles/SDI201606149163.html (わかりやすい記事ですので、参考までに)

お客様のご希望に合わせて、「○○作戦」一緒に考えます。
「脱かつら」チーム解散の日まで。

がん アピアランス本

がん闘病中の、髪・肌・爪などアピアランスに関する悩みのサポート情報が載った1冊です。http://books.rakuten.co.jp/rb/13200617/

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ウィッグ&ネイル
アピアランスサポートセンターあいち
(あぴサポあいち)
ウィッグ作成・ネイルケア・足つぼアロマ・メイク・人工乳房など
抗がん剤治療中などに起こる外見的な変化や心配事に対してのサポートを行っています。

ご予約・ご相談はTEL:0120-35241(看護師が対応します)
携帯電話からはTEL:052-751-3700

〒464-0021愛知県名古屋市千種区鹿子殿3番3号
ニューゴールデンビル1―A
(愛知県がんセンター徒歩1分、自由が丘駅徒歩8分)

 

 

 

投稿者: NPO法人 全国福祉理美容師養成協会

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